昨日はふとNHKスペシャルを見ていたら内容が良くて結構魅入ってた。
内容は現在の穀物価格の高騰についてだったんだけど、アメリカの農家のあまりの強気な姿勢が印象的だった。
今の穀物、特にトウモロコシはエタノール需要に支えられ、ものすごい高値で取引されるようになった。
そのおかげでアメリカの農家は同時期に栽培する大豆の割合を減らし、かつトウモロコシは食糧用の分を燃料用として栽培するようになってしまった。それでも足りない。
取引されるシカゴの市場では現場が値段をリードしていたのがファンドへと変化。過剰な資金によって主導が変わってしまった。
売り手の農家はもう喜び顔。そりゃ作った農産物の価格が上がっているから嬉しいには違いない。そしてこれからしばらくはますます上がるというのが分かるものだし。
メーカーは逆に泣き顔。燃料用の作物が増えたおかげで食料用としての確保が難しくなってきているから。直接に生産者に訴えても相手から「これはビジネスなんだ」と渋い返答。もし元に戻そうとしても価格を上乗せしないと応じてもらえない。
農家は燃料用として作るにしても食料用として作るにしてもどちらにしても高値で取引が出来るのだ。そしてこれだけ逼迫している状況では作り手である彼らが圧倒的に強者なのだ。
振り返る日本。年々進む高齢化、小子化、労働力の低下。安くしなければ買いとってもらえない、作業用の機械の高さ、原油高etc。泣きっ面に蜂のような状況ではないかと思ってしまう。何も日本の農家に先物をやれという分けではないけれど、現状がアメリカと何故こんなに違うのかと考えたくなる。
日本の自給率は確か4割ぐらいだったと思う。まかなえる状況でどんなものが出せるかというイラストを見たけどそれはもう寂しいものだった。
でもこれが日本の現状なんだなとつくづく思った。農家が少なくなっていく状況は悲しい。
- 2007/11/20(火) 10:44:34|
- 雑言|
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